子を連れて西へ西へと逃げてゆく愚かな母と言うならば言え
まだ恋も知らぬ我が子と思うとき『直ちには』とは意味なき言葉
『オレがマリオなんだよ』島に来て子はゲーム機に触れなくなりぬ
俵 万智
歌人の俵万智さんは、3.11東日本大震災の折は仙台在住でした。
そして上記の歌にあるような危機感を抱き、現在は小学校3年生の
息子さんと沖縄県、石垣島で避難生活を送っています。
8月27日のブログ「こどもを詠う」では、長崎新聞の”レッツ575″と
いう俳句の投稿欄をご紹介しました。(どれどれと、親子で575に挑
戦してくださった方おありでしょうか?)実は今回の短歌も、月一度
第一木曜日に、長崎新聞に掲載されている「虹色の手紙」から取り
ました。児童精神科医の佐々木正美さんと俵万智さんの往復書簡
です。子育てをしながら気づくこと、確信すること、迷うことなどなど
充実した内容です。ご一読ください。
古川典子